MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

古より受け継がれる祈りの舞 ― 平戸神楽の魅力

Aloha! 水曜日担当のKEIKOです。

 

いつもお世話になっている佐世保の神社「飯盛神社」の禰宜さんが、靖国神社のみたままつりにて、

本日、平戸神楽を奉納されています。

長崎県北部に位置する平戸市。この美しい港町には、海と山に囲まれた風土の中で、

数百年にわたって人々の信仰と共に育まれてきた伝統芸能があります。国の重要無形民俗文化財です。

それが「平戸神楽(ひらどかぐら)」です。

 

神と人をつなぐ舞

 

平戸神楽は、五穀豊穣や無病息災を祈る神事として、地元の神社で奉納される舞楽です。

その起源は鎌倉時代にまで遡るとされ、平戸藩の時代には領主松浦氏の庇護のもと、

より洗練された様式へと発展しました。演目の多くは神話に由来し、神々の物語や天地創造の様子を、

面をつけた舞手が太鼓や笛に合わせて力強く舞い上げます。

 

夜を照らす幻想的な世界

 

神楽が行われるのは、多くの場合、秋祭りや大晦日などの神聖な夜。

かがり火に照らされた舞台で繰り広げられる神楽の舞は、まさに幻想的。

観る者の心を静かに揺さぶり、神聖な空気に包まれます。

 

地元とともに生きる神楽

 

平戸神楽は、単なる芸能ではなく、地域に根ざした「生きた文化」です。

舞手たちは日常生活の傍らで稽古を重ね、奉納の舞に備えます。

技や型だけでなく、神楽に込められた「心」を伝えることが大切とされており、

地域のつながりや信仰心が今なお強く息づいています。

 

平戸を訪れたらぜひ

 

平戸神楽は、年に数回、地元の神社やイベントで公開されています。

旅の途中、もしその舞に出会えたなら、それは特別なご縁かもしれません。

静かな祈りと、熱い魂のこもった舞を、心で感じてみてください。

きっと、平戸の土地が育んできた「目に見えない宝物」に気づけるはずです。

 

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