MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

OCHIEYE‘S PRESS No.18 東京都杉並区高円寺 らーめん一蔵

毎度、落合商店です。

今週も落合商店独自の目線で街を見る『OCHIEYE’S PRESS』をアップします。
 
今回はラーメンの話し。
気付けばこのブログではラーメンの話しは2回目になる。 
 
それもそのはず。
ラーメン、好きな料理の中でベスト5に入る。
麺類の中では間違いなく一番好きなもので。
 
ただ、マニアではない。
よく年間何百食〇〇を食べる「〇〇マニア」とかいるが
どこか嘘くささを感じるし、本当にそのような食生活をしてるのであれば
もう「単純に好き」というよりもどこか「義務」として行っているのではないかとも
疑ってしまう。
 
SNSで「〇〇マニア」を演じて発信する為に。
そもそもたまに食べるからこそ美味しいのであって、
毎日食べることは感覚がマヒしてしまうのではないか…。
健康面は大丈夫か…?
と元来のひねくれた一面が出て、「〇〇マニア」をそのような目で疑ってしまう。

まぁ中には本当に好きでやっている人もいるのだろうけれど。
 

そんなマニアではない私が、今まで食べたラーメンの中で本当に美味しかった、
感動した、東京滞在期間中に毎日行った、今でも東京に行くと必ず立ち寄るラーメン屋がある。
 
誤解を恐れずに言うと、一番好きなお店。
エリアを限定せずに「お勧めのラーメン屋は」と聞かれると間違いなくこのお店を言う。
 
「マニアでもない奴が何を…」という声もあるだろうが、
マニアではない、普通のラーメン好きがお勧めするラーメンこそリアリティがあって良くないだろか。
なぜなら食べたラーメンの数は圧倒的に少ないかもしれないが、少ないからこそ間違いなく私の中では迷いなく不動の1番なのだ。
 
 
「もうわかったから早く進めよ。」
という思いに毎回前置きが長くなり申し訳ない。
 
東京、高円寺にある『らーめん一蔵』が私の間違いなく1番好きなラーメン屋である。
 
 
初めて行ったのが19歳の頃。
もう20数年、変わらず高円寺の地で営業している。
あの頃、高校時代から付き合っていた彼女が東京に進学して
それで会いに行った時に…
 
「いや、もういいよ。お前の昔の思い出なんか。早く次行け。」
また脱線するところだった。
 
そうそう、田舎から初めて東京に遊びに行って。
 
当時から古着屋やライブハウスが多く、
「PUNKSのメッカ、高円寺」と呼ばれていたので当時PUNKだった私は高円寺を歩き回った。
 
その日の夕方、一蔵を見つけて入ることに。
 
きっかけは昔から味噌ラーメンが好きだったから。 
当時から味噌と塩、醤油のラインナップだったと思う。
 
入口横の券売機でラーメンを選び、カウンターのみの店内へ。
 

出された味噌ラーメンを啜るとあまりの美味さに目を丸くした。
 
衝撃だった。今まで食べたどのラーメンとも違う。
そして本格的な味噌ラーメンの初体験だったのかもしれない。
味噌ラーメンが好きだと言いつつもインスタントばかりだったもので…。
「えっ…それで味噌ラーメン好きと言ってたの?」
 
あまりの美味さにまた次の日も、また次の日も行った。
 
この初めての東京行きをきっかけに、必ず一蔵には立ち寄ることになった。
 
その度に思っていた。
カウンターに座ってお客さんを見渡していると、高円寺という場所柄か
本当に色んなタイプのお客さんがいて面白い。
 
まさに高円寺の皆さんに支持されているのだなと。
だからこそ入れ替わりが激しい高円寺で20数年変わらずに続いているのだろう。 
 
時が経ち、10年ほど東京に行っていなかった。
ということは、その間一蔵のラーメンを食べていないことになる。
 
先日久々に高円寺へ。もちろん一蔵にも行ってきた。
 

 
券売機の前に立つと、舌があの味噌ラーメンを思い出す。
 

 
店内のカウンターがまた更にあの味を思い出させた。
 

 
初めてきた19歳の頃から殆ど何も変わっていない店内。
唯一サインが増えたくらいか…。
 

 
オーナーの出水さん
 


 
20数年間、出水さんが作り出した味噌ラーメンにやられっぱなしなのである。
 
麺を茹でる、野菜を炒める。
手際が良い。
 
 
そしてすぐに出てきた味噌ラーメンがこれ。
 
 

 

「うわぁ~、久しぶり。」
まるで懐かしい友達に再会したような。
 

一口啜れば、あの19歳の頃の目を丸くした感覚を思い出す。
 
 
しかしこの日は何か違和感があった。 
味も変わらず美味しいのだが…。
 

解った!!!
 
 
「今までこんなチャーシューとか海苔、多かったですかね?煮卵まで付いてますが…。」
 

「サービスです。わざわざ来ていただいたので。」
 
 
なんと嬉しい。
私は泣いた。泣きながら必死にラーメンを啜った。
 
 
カウンターには調味料が用意されていて、味変も可能。
 
 

 

だが、出水さんの気持ちが嬉しく流した涙の味がこれ以上ない調味料になったのは言うまでもない。
 
 
サービスで多めに入れて頂いたチャーシュー、豚バラ肉を3時間煮た後に一晩寝かせる。
翌日に別のタレで表面を焼き上げるというかなり手の込んだ一品。分厚めに切られていていながらも、とろけるような食感と濃厚な味わい。まさにこの味噌ラーメンと相性抜群なのだ。
 
 
とにかく美味い。
こんなに当時を思い出させてくれるお店が今も続いていることは幸せなことだ。
 
 
このラーメンを見つけた19歳の自分に感謝しつつも、長年お店を切り盛りする
出水さんにも感謝だ。
 
 
ここまで美味いのに下手に全国展開せず、20数年変わらず高円寺で1店舗というのも
ラーメン職人という出水さんの生き方を垣間見ることができる。
 
 
そしてこの1杯のラーメンにも。
 
 
ちなみに塩、正油も美味しいです。
 

 

らーめん一蔵
所在地:東京都杉並区高円寺南4-23-1
電話:03-5305-2658
営業時間:11:00~1:00
日のみ11:00~23:00
定休日:火
Instagram:https://www.instagram.com/ichizo.ramen/

 

 
 

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コメント一覧(2)

  1. 匿名 より:

    らーめん大好き❤です、

    • 匿名 より:

      ありがとうございます。
      お近くであれば是非。
      近くではなくとも、わざわざ行く価値はあると思います。

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