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山口県山口市の自律神経専門整体 GREEN
毎週日曜日に投稿しています
●はじめに
今回は「気」というものについて、私が興味を持ったきっかけなどをお伝えしていきます
私は病院で理学療法士として働いていた頃、西洋医学を元に医学的な根拠に基づいてリハビリテーションを行っていました。
よく「エビデンスが大切」と教えられていたので、とにかく根拠となるデータを調べていました。
ある日、患者様の歩行を後ろから長下肢装具を使って介助をしていた時、急に腰を痛めてしまいました(腰椎ヘルニア)。
悩んでいた時に出会った方は、「気」という概念を大事に考えられている整体師さんでした。
その先生との出会いから、「命や生きるとはなにか」ということを学びました。
そこから西洋医学に加えて、東洋医学とは?、食事とは?、栄養学とは?、睡眠とは?、運動とは?など、今まで当たり前として認識して捉えていた自分の考えを見直していきました。
いろんなジャンルの本を約1000~2000冊以上を読んでみて、共通点というか似たような内容が書かれていることの理解が少しずつできるようになりました。
その頃は、時間があれば本や論文を読み込んでいたので、予約していた新幹線に気づかず、目の前で乗り過ごして途中で合流する予定の友達と出会えなかったこともありました笑
知識を取り入れていくと同時に、自問自答しながら自分で答えを出していくことで、自分の身体に合っているのは何か?と考えるようにもなりました。
腰椎ヘルニアの結果としては、手術ではなく保存療法を選択をして、無事に完治まで至りました。
「人は指紋と同じように、まったく同じ人はいない」と、その当たり前の価値観についても深く考えることで、「その人の習慣や環境、性格」などを含めて、病気やケガだけではなく、「その人を深く知っていく」ことで問題の解決に繋がることも増えてきました。
そこから目に見えないものの大切に気づき、東洋医学の「気」という学びに繋がっていきました。
●東洋医学の「気」の概念について
・「気」とは目に見えない、生命エネルギーであり、体を循環するものと定義されています
・「考える生命力の基盤となるエネルギー」といわれています
・「物質に反映するという側面」と「物質的には確認できない形而上の側面」を同時に併せ持っていること
・「陰」と「陽」に分かれて、凝固すれば五行説が説くような物質(木・火・土・金・水)になること
・「経絡」を通じて、全身を巡っていること
●言葉の使い方の違いについて
・気を使う(自分のため):自分のための行動として、相手に対して配慮をした行動をすること
・気遣う(相手のため):相手のための行動として、思いやりや心配などをすること
●「気」とは何か?
・元気、気持ち、気分などは目に見えたりするものではなく、「精神を研ぎ澄まして」、意識を向けることで、感じられるようになると思っています。
・その「気」を感じられるように「意識を向ける」、感じ取ろうとすることで「気の流れを読む」こと
●辞書ではこのように定義されています (岩波国語辞典第7版)
・心の動き・状態・働きを総合して捉えたもの、精神
・見えないとしても身のまわりに漂うと感じられるもの
・口を出入りする息、呼吸
●例として
・瞑想、マインドフルネス
・精神を研ぎ澄まして、心を静めることで感じられるようになること
・「気」とは言葉では言い表せない、心で感じるものであると理解すること
・「理屈」ではなく「何となく感じられるように」なるもの
・気を感じられない時は「心が穏やかでない」ことに気づくことがあります
●最後に
私は施術をする時に、場所の方角や空間をとても大切にしており、気の流れを感じ取りながら行っています。
言葉では「頑張れ」や「元気出して」などは言わないようにしています。
それは「頑張れ」にはいろんな意味があり「我を張る」という意味もあると言われています。私の場合には、”応援しています”という気持ちも込めて「ファイト」などに変えたりして伝えるようにしています。
「元気」という言葉には本来「減気」と書くそうで「気を減らす」という意味で使われていました。それは、病気の勢いが衰えて、快方に向かうことを表す言葉だそうです。 元気を出してと伝えてしまうと、そもそも元気がない人と決めつけてしまっているのではないか?と考えた時もありました。最近では「大丈夫」という言葉で応援するようにしています。整体師として、様々な患者様と話す中で、頭で考えたことに捉われ、心の部分で感じ取った「感覚」を鈍らせている方が多いように思います。
「気」という「感覚」に意識を向けることで、子供のように「喜怒哀楽を自然に表現すること」が、大人になってからも大切で、精神的な安定にも繋がると考えます。
●過去の記事
No.1 自己紹介
No.2 自律神経を整える呼吸法について
No.3 発達障がいをもつ親御さんへのサポートについて
No.4 睡眠の質について
No.5 心も体も喜ぶ!山口県防府市の小さなお昼ごはんの店「和か」の魅力
No.6 頭痛について
No.7 大人の発達障害について
No.8 慢性副鼻腔炎について
No.9 積み重ねた信念が現実化する
No.10 目に見えない「気」というものについて
No.11 女性のうつ病について
No.12 血流がすべて解決する
No.13 トレーニングの考え方
No.14 ストレス解消法について
No.15 栄養学について
No.16 心を掃除する
No.17 リーダーの禅語
No.18 夢見る小学校
No.19 ブレインプログラミング
No.20 神ストレッチ
No.21 あした死ぬかもよ?
No.22 あなたはあなたが使っている言葉でできている
No.23 『右脳の教科書』から学んだこと 〜利き手と脳の使い方〜
No.24 『教える技術』を読んで感じたこと 〜伝えることの本質とは?〜
No.25 「気づかれない気づかい」こそ、本物 〜ANAの気づかいから学んだこと〜
No.26 『整体入門』を読んで気づいた、からだと“気”の深いつながり
No.27 風邪は“体のお掃除”? ― 野口晴哉『風邪の効用』から学ぶ自然の力