MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

【困ったときの荒川さん】#和歌山#ローカルライフ#人と人#繋がり

大分県出身、和歌山県在住の元気です。今回は改めて自己紹介も兼ねて、都会暮らしでは気づかなかったローカルライフで大切な『人と人との繋がり』を紹介します。

私は現在、和歌山で家族と一緒に街の電気屋さん『パナットフカミ』を営んでいます。パナソニック製品を専門に扱う地域密着型のお店で、家電を販売するだけでなく、人との繋がりや支え合いの中で地域社会と共に成り立っています

店の代表を務めるのは私の義父であり、現在70歳。社長の世代にとって、家電製品のイメージは「パナソニック」ではなく「ナショナル」の方が馴染み深いようです。実際、エコキュートやドラム式洗濯機といった製品は比較的新しく登場したものであり、かつては修理やメンテナンスはメーカーの専門技術者に依頼していました

私が店を手伝い始めた当初から、小売業界はネット販売や大型量販店の進出により大きな変革期を迎えていました。地域の小さな専門店として存在感を示すには、単なる販売だけではなく、修理やアフターサービスを自らの手で迅速に対応できる技術力が求められます。私は、自分自身でエコキュートやドラム式洗濯機の修理技術を積極的に身につけることを決意しました。

現代の家電製品はエラーコードが細かく表示される一方、製品ごとの特有な不具合も存在し、その対応には「技術、経験、情報」が必要となります。インターネットで検索しても答えはでません。そんな中で頼りになったのが、パナソニックの修理コールセンターに勤務していた「荒川さん」です。

私たち専門店には修理技術を相談できる窓口があり、数多くのスタッフが在籍していますが、荒川さんは特に卓越したサポート力をお持ちでした。

印象的だったのはトイレ(温水便座)の修理です。水漏れの原因となる部品を交換したものの、蓋がきちんと閉まらない、部品を付け忘れるなど、繰り返す失敗に焦燥感ばかりが募りました。作業開始から3時間を超え、焦りが頂点に達したときにも、荒川さんは電話越しに穏やかに対応してくださいました。

またエアコンやドラム式洗濯機、エコキュートなどの修理で行き詰った際にも、荒川さんの丁寧で的確なアドバイスに助けられました。マニュアルを超えた実践的な情報を惜しみなく提供してくださり、お客様への対応にも自信が持てるようになりました。

荒川さんの退職を知ったときには大きな衝撃を受けましたが、その後ご縁がありお会いすることができました。あらためて感謝を伝えられたことは、私にとって非常に喜ばしい出来事でした。

つい先日も、初めて触れる新製品のドラム式洗濯機の修理は前面から全て分解する修理でしたが、迅速に対応でき、緊急のトラブルで困っていたお客様にも喜んでいただけました。これもひとえに荒川さんから学んだ技術と心構えのおかげです。

人と人の繋がりに支えられ、地域密着型の専門店として、これからもお客様のため、地域のために技術や知識を深めていきたいと思っています。 荒川さんありがとうございました。

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