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毎度、落合商店です。
今週も落合商店独自の目線で街を見る『OCHIEYE’S PRESS』をアップします。
今年も夏が来ました。
今年も楽しい夏にしたいものです。
しかし楽しい反面、異常気象での豪雨に温暖化で暑すぎる夏。
熱中症などの危険も伴う他、日焼けの予防対策を忘れはいけません。
対策を怠って後悔しているのがまさに日焼け。この年になってシミが気になって仕方がない。
今からでも遅くはないと今年は早めに日焼け止めクリームを塗りはじめました。
やはり何にしても予防や対策は必要。対策と言えばこちらの対策も忘れてはいけません。
暖かくなると活動が活発になるあの厄介な害虫、『G』。
私たちの生活圏内のすぐそばに潜んでいるあのGの対策をしなければ…。
今回は大分の害虫駆除のエキスパートの方へ家庭でもできる害虫対策のアドバイスを兼ねたインタビューです。
土曜の昼下がり、場所を提供いただいたお店の方も交え「キャーキャー」と大きな悲鳴が上がるG座談会となりました…。
たいていGで困っている皆さんは、「Gはいて当たり前、駆除してもいなくならない。」と思い込んでいる方が多いです。
確かに繁殖力も強く、太古の昔から姿形を変えずに生き延びてきているので、棲みつかれると完全な駆除は本当に難しいもの。定期的に殺虫剤を散布するだけでは、全滅させることはほぼ不可能。
ですが、それを可能にするのが落合商店とその仲間たち。(実際私は何もできないのですが…)
その仲間たちの一人に、大分の現場を委託している『グッドワークス』の鶴丸さんという方がいます。
主に大分県内で飲食店や病院、宿泊施設などの害虫対策を多数手がけている実績と、来年で創業30周年!「大分で害虫駆除と言えば鶴丸さん!」という高い信頼を得ています。
害虫対策の根本的な考え方が非常に近く共感できる部分や、私が知らないことを多く知っていたので大分の現場を鶴丸さんに委託するようになったのです。
グッドワークス』の代表 鶴丸氏
今回はGの被害を最小限に減らすべく家庭でもできるG対策講座をお送りします。
もちろん現状Gで困っている飲食店の方、被害に遭いたくない飲食店の方も。
今回のインタビュー場所は以前このブログでも紹介した大分市府内町の『スピスタ』さん。
「オープンして初めて迎える夏、G被害に遭う前に対策をしたい」と一緒に話しを聞くことになりました。
スピスタのオーナー桑原さん(右) まだ鶴丸さんの話しを聞く前で興味津々な様子
それではG座談会スタート。
そもそも鶴丸さんが害虫駆除を生業としたきっかけは何だったのだろうか。
鶴丸さん「もともと水商売をやっていて、やっぱり飲食店でGの問題は付き物でして…。Gが出ると特に女性はGが苦手な方が多いので悲鳴を上げたりとか。昔からGには苦手意識はなかったので、自分で駆除をやり始めたんです。そこからがスタートでしたね。」
まずは自身のお店の駆除から始まり、どのように大分で多くの現場を抱えるようになったのか。
鶴丸さん「たまたま街を歩いていたら、ラーメン屋がオープンする時間に出くわして。お店の人が殺虫剤を撒いてたんですよね。聞いたらGがすごくて毎日オープン前に殺虫剤を撒いていたみたいで。いろんな業者を試したけどどこもダメだったところに自分が入ったのが初めての現場でしたね。それでそのお店にいたGがトラップにもかからなくなって、まぁ全く見なくなったんですよ。それで凄く喜んでくれて。
そこから紹介が続いて増えていったんです。考えてみたら、自分で営業したのはそのラーメン屋だけかもしれない。自分は営業が苦手だからね。」
Gの侵入を防ぐ方法はないのか。
鶴丸さん「外からの侵入の経路は無数にあるので、100%防ぐことは不可能です。例えばドアや窓を閉めていても、上下左右に隙間はあります。人間の目から見ると通れる筈がないと思う隙間でもGの幼虫にとっては楽に通れる隙間なんですよ。なので閉めていても入ってはきます。」
桑原さん「えーっっ!!!そうなんですか!!!?」
鶴丸さん「あとは段ボールは危険ですね。食材の納品とかで段ボールが使われたり、一般家庭でもネット通販とかで段ボールが使われていることも多いです。ため込まずに捨ててください。段ボール暖かいですし、餌にもなるんですよ。段ボールの断面って波打っていますよね。
その中に卵を産み付けたりしてるんですよ。その卵から30匹くらい幼虫が生まれて…。」
桑原さん「ぎぃ~…いやぁ~!マジ無理っ!!!」
落合「まぁ外には自然界として当たり前にいますからね…。建物が新しい古い、都会田舎関係なく侵入は100%は防げないですよね。ただ、対策だとか改善をすることで100%に近づけることはできると思うんですよ。」
鶴丸さん「そうですね。まぁ基本的なことですが、閉めていても入ってくるとはいえ、ドアや窓を開けっ放しにしないとか。ドアの下に害虫侵入を防ぐフェルトを貼るとか。あとは建物の外壁周辺ですよね。ブロックだとかゴミ箱、時期的なことですが落ち葉が溜まっていたりとかも良くないですね。」
桑原さん「何でですか?」
鶴丸さん「隠れ場所になるんですよ。暗くて湿った場所とか狭い場所が好きなので、棲みやすいんですね。あとはありがちなのが掃除道具、モップやほうきを床に直置きしないで壁に掛けた方が良いです。HACCPの観点からも。」
桑原さん「すっきりとできれば何も物がない方がGも隠れ場所がないってことですね。」
鶴丸さん「そうですね。ただそれはお店やっていたら無理な話しじゃないですか。冷蔵庫とか食洗器とか…色んな什器はあるし、火を使うから冬でも暖かいし、水とか餌になる生ゴミとかもGにとっては十分すぎるくらいにたくさんあるので、やっぱり棲みやすい空間なんですよね。」
桑原さん「ぎぇ~…じゃあどうしたらいいんですか…(泣)」
鶴丸さん「まぁ入ってきたとしても、Gにとって棲みにくい空間にすることです。一言で言えば日々の掃除、整理がされていること。段ボールは溜め込まない。ゴミもなるべく溜めずに捨てる。ゴミ回収の都合で出せないのであれば、袋の口をしっかり結んで蓋つきのゴミ箱で管理する。グリストの管理をしっかりするとかですね。」
落合「あとは厨房の床に水を撒かない方が良いと考えています。水を撒いてゴミが什器の奥に流れて蓄積されて、結果チョウバエが発生したりと。ドライ空間の方が衛生的ですね。」
鶴丸さん「そうですね、Gも水がないと生きていけないので。1滴の水でもGにとっては十分すぎる量なんです。あとは犬と同じくらいの嗅覚があるので、換気扇をできるだけ回したり臭いを発するゴミの管理は絶対です。さっき言ったグリストの残渣籠にゴミを残さないとか。とにかく綺麗に保つことがGにとって住みにくい空間なんです。」
落合「それを気をつけてても100%ではないですよね。Gは何でも食べますし…。」
鶴丸さん「ゴミも仲間の死骸も…あとは自分たち人間の床に落ちた抜け毛とか。髪はタンパク質なので栄養があるんですよ。なので美容室とかでも棲みついている場合もあります。」
桑原さん「もうなんか嫌になってきました…気持ち悪い…。」
鶴丸さん「あとはGが多いところにはネズミやムカデも寄り付きやすいです。ネズミとかはGを捕食するので。お腹の部分に栄養があって…よくGの死骸でお腹部分が食べられているのがあったりしますね。」
桑原さん「…」
落合「そうそう、死骸といえば、Gアレルギーというのもありますよね。」
鶴丸さん「僕、まさにアレルギーなんですよ。あまりにもGの死骸が多いところとかに行くと鼻水が止まらなくなるんです。」
桑原さん「なんですか?Gアレルギーって。」
鶴丸さん「死骸が放置されていたら、死骸がだんだん粉末になって宙を舞うんですよ。知らず知らずに吸い込んでたらアレルギーになったりします。」
桑原さん「もうやだー…最悪…」
鶴丸さん「あとは飲食店勤務の方とかで意外と多いのが、店のGを家に連れて帰ることがあるので気を付けてください。」
桑原さん「どうやって連れて帰るんですか。」
鶴丸さん「結構靴の紐を通す穴とかから入ったり…幼虫とかは小さいから気付かないんですよ。なので帰ってから靴をはたいたりしてください。他にもバッグやハンガーに掛けていた上着のポケットにも侵入することがあります。これはお客さんにも被害を与えることになるので、早急な駆除、防除が必要になります。」
ここまではGが棲みつきにくい空間作りやアドバイスをしてきたが、最初の駆除はどのようにしているのだろうか。
鶴丸さん「まず棲みつかれているところはもう業務用殺虫剤で潜んでいるGの絶対数を減らします。
そう言えば1回凄い現場があって…飲食店跡のテナントがGだらけで。機械を使って室内を噴霧していたらもう壁の至るところから出てきて…上からも降ってくるし…もうヤバかった。終わって中に進むと「じゃりっ、じゃりっ…」ってGの死骸だらけ。」
桑原さん「いや…もう聞きたくない…ムリムリっ…」
鶴丸さん「まぁそれで初回は生きてるGを駆除して。でも卵には殺虫座が効かないので、次に卵から孵化した幼虫の駆除。駆除が完全に終わってから僕たちが言っている害虫防除、落合さんは害虫対策という言い方をしていますが、駆除の先にある棲みつかせない防除、対策をするんです。詳しい内容は…(この記事では伏せさせていただきます)」
桑原さん「なるほど~…そうなんですね。今の話し、聞いていて怖くなったのでもう6月からお願いします(取材時は5月)。最初から予防対策しておいた方が絶対に良いですね。」
落合「いや~、G座談会、盛り上がりましたね(笑)次回、スピスタさんで自分と鶴丸さんで虫口座やりましょうよ。お客さん入れて。害虫駆除の話しから昆虫食についても(笑)」
という訳で…最後に飲食店の方とのやり取りの中で頻繁に出る会話を。
「Gなんかもうこの世からいなくなってほしい…。いなくても困らないし。」と言う。
果たしてそうでしょうか。Gは遥か昔から生き続けています。
と言うのもGには自然界、食物連鎖で役割があるのです。まずは捕食される役割。Gがいなくなれば生態系が壊れてしまうのです。
その上で私は、Gは自然界では分解者の役割を担っていると考えています。
遥か昔は動物の死骸、糞などをGが分解して土に戻す。
このことをヒントに室内にGが分解する物(餌やゴミ)を可能な限り少なくすれば良いのではないかと。
餌やゴミが少ないイコールGにとって住みにくい空間ということに繋がります。
Gは生態系を考えると必要な生物です。
反対に地球上で不要な生物とは自分たちの都合の良いように環境破壊や乱獲、外来種の持ち込みを繰り返しては駆除をする、他の生物たちの住処や命を無意味に奪う人間ではないでしょうか。
私の考えは自然との共存。「必要な駆除」はしますが「無意味な殺生」はしないのです。
基本的には室内に入ってきた虫は外に逃がしますし、私の腕に止まった蚊も叩くことはなく「ふーっ」と息を吹きかけて逃がすようにしています。
駆除を必要としている方、もしくは対策をしたい方、大分はグッドワークスの鶴丸さん。
そして県外(宮城県から鹿児島県まで)も対応可能な別の業者とも提携をしています。
話しだけでも聞きたいという方は落合商店のInstagramからDMを送ってください。
https://www.instagram.com/ochiai_shouten_official/
コメント一覧(2)
飲食店をしているのでとても勉強になりました!ありがとうございます。
長い文を読んでいただきありがとうございます。
私たちはこれまでのゴキブリがいて当たり前、いるのが前提での毎月駆除するのではなく、棲みつきにくい綺麗な厨房をという飲食店の意識改革をしています。
もし、ご興味がありましたらインスタからDMをいただけますと県外対応も致します。