MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

2000年前の薬の格付け?🍀火曜日の開運漢方vol.23🍀

お薬は「すぐ効くものが良いクスリ」というイメージではないでしょうか?2000年前の医学書ではどのような評価をしていたのでしょうか?

 

 

🌿神農本草経🌿

神農本草経(しんのうほんぞうきょう)は、中国最古の本草学の薬物学書。

『黄帝内経』、『傷寒雑病論』とともに、中国医学における三大古典の1つです。

神農とは、中国古代の伝説の帝王で農耕・医薬・商業の神とされています。

 

 

一日に何種類もの薬草をためして中毒にあいながら薬効を後世に残してくださったありがたい神様。
いってみれば漢方の神様です。

 

 

そうやって体をはって薬効を調べた数々の薬物を

一年の日数に合わせ365種を

上品(120種)、中品(120種)、下品(125種)

 

と薬効別に上・中・下に分けたとされています。

 

⚠️上中下は良い悪いではなく役割で分類した感じです。

 

 

 

🌿薬の上・中・下🌿
薬はやっぱり「すぐ効く」「よく効く」「はやく効く」
ものがいいものだと、皆様思われることでしょう。

つらい症状をやわらげてくれるお薬はありがたいものです。

 

ところが、この上・中・下の分類は

保健、予防的な薬物が上ランクに、治療薬が下ランクに分類されているのが特徴なのです。

 

古典にかかれている内容を
現代の言葉で表現しますと

 

 

上品(120種)
上品は養命薬(生命を養う目的の薬)で、
無毒で長期服用が可能。
身体を軽くし、元気を益し、不老長寿の作用がある。

 

 

中品(120種)
中品は養性薬(体力を養う目的の薬)で、
使い方次第では毒にもなるので注意が必要。
病気を予防し、虚弱な身体を強くする。

 

 

下品(125種)
下品は治病薬(治療薬)で、
毒性が強いものが多いので
長期にわたる服用は避けたほうがよい
病気を治すために用いる。

 

 

もちろん太古の資料ですので
植物自体も変化していますし、
現代人にとって効果は不確定なものもありますが

 

大切なことは
その考え方にあると思います。

 

病気になってから激しい薬を飲むのではなく
(もちろん即効性があるお薬も緊急時にはありがたいものです)

普段の生活から改善していくことが大切だと教えてくれています。

 

 

ということは、
薬の前に
普段の食事がとても大事だと言えます。

 

激動の世の中です。
「今どうにかしなくては!」
という局面が多い状態です。

つい即効性を求める思考に偏りがちです。

 

でも、本質改善には「長期思考」が大切だということ
偉大なる先人の教えを覚えておきたいですね。

 

🌿バックナンバー🌿
薬学部の大学でもお伝えしている内容です。
よろしかったらご覧ください!

vol.1 すてちゃうあるものが神生薬
vol.2 月火水木金土日どう生きる?
vol.3 春はゆるふわ2000年前の教え
vol.4 サウナで整わない人「汗と気」
vol.5 酢豚食べる?麻婆豆腐食べる?
vol.6 葛根湯はゴリマッチョ
vol.7 水2ℓ飲む?「水毒」
vol.8 不眠の漢方朝大丈夫?
vol.9 アパレルは薬?
Vol.10 知ってる?漢方の神様
vol.11 オーガニックお野菜
vol.12 夏は自信満々
vol.13 2千年前の労働注意
vol.14 ありがとうミカン
vol.15 玄米アイディア
vol.16 現代人は頭熱足寒
vol.17 気候とココロ
vol.18 梅雨が育てるメタボ
vol.19 皮膚は内蔵の鏡
vol.20 漢方の矛盾
vol.21 体の中の火と水
vol.22 万病の元瘀血

 

 

🌿プロフィール☘️

1968年生まれ 佐賀県伊万里市出身 くすきの杜代表. 漢方薬剤師。
Oriental Life Counselor(四柱推命/行動生態運命学/香港)
薬科大学薬学部非常勤講師
私の人生のミッションは人間の多様性に触れ世の中の陰陽バランスを探求することです。
そして毎月100名様の漢方相談の経験から東洋医学の面白さ楽しさを伝えます!

漢方薬剤師@ともや でした!
佐賀県伊万里市/暮らしと漢方のテーマパーク/くすきの杜
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