MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)🍀火曜日の開運漢方vol.54🍀

陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)東洋医学の古典の教えですが、とてもおもしろく、そして奥が深い学問です。
今回真剣に書きました。ご興味がある方は!

 

☘️陰陽五行説とは?🍀
漢方や東洋医学の古典に、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)という教えがあります。

僕なりに一言で表現しますと‥
「この世に存在するものは、全て関係しあって存在している」

っていうことを教えてくれるものです。

 

この世に存在するあらゆる物事を
5つの自然要素、木・火・土・金・水 に分類して、
その関係性の法則をあらゆることに役立てようというものです。

 

 

 

 

☘️成り立ちの歴史🍀
私たちは今いつでも便利に情報を得ることができますが
陰陽五行説は気の遠くなるような長い時を経て醸成されてきました。

その恩恵に敬意を払うためにも
成り立ちの歴史は学ぶべきだと思うのです。

 

陰陽五行説は、陰陽論五行思想が歴史の中で組み合わさって現在のカタチになりました。

 

陰陽(いんよう)論は、
「明るい↔暗い」「熱い↔冷たい」のように、

反対だけどお互いに支え合う2つの力のことです。

 

五行(ごぎょう)思想は、

木・火・土・金・水の5つの自然属性ですが、
「物」そのものではなく、

自然がどのように変化していくかを表すパターンと考えられています。

 

 

 

もともとこの2つは別々の考え方でしたが、
今から約2200〜2000年前(戦国時代の終わり〜漢代)に結びつき、

「世界のすべては共通のルールでつながっている」
という見方が生まれました。

 

たとえば、季節・方角・色・体の働きなどを対応させて理解しようとしたのです。

 

この考え方は医学にも取り入れられ、
「なぜ病気になるのか」「どう治すのか」を説明する基本ルールになりました。

その代表的な古典が『黄帝内経(こうていだいけい)』です。

 

 

この書物は長い時間をかけて内容が整えられ、

陰陽五行は内臓や経絡(けいらく:体のエネルギーの通り道)を理解し、

症状に合わせて治療法を考えるための“土台”として現在まで受け継がれています。

 

 

☘️五行色体表🍀
世の中の万物を五つの自然属性にグループ分けする陰陽五行説において

よく使うものをしたピックアップしたのが、

五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)と言います

 

身体の臓器や季節や食べ物などを
木・火・土・金・水の5つのグループに分けて、
体の働きや特徴を整理した「対応表」のことです。

 

 

ここでいう「」は、実際の臓器そのものというより、
体の機能のチームのようなものを指します。

この表の目的は、症状をバラバラに考えるのではなく、

「同じグループに関係する不調かもしれない」
とまとめて理解することです。

 

そうすることで、「なぜ病気が起きたのか(病機)」や「どう治すか(治療の方針)」を考えやすくなります。

 

 

代表的な例としては、

木:肝のグループ(青・緑、目、筋肉、爪)

火:心のグループ(赤、舌、血の流れ、顔色)

土:脾のグループ(黄、口、筋肉の厚み、唇)

金:肺のグループ(白、鼻、皮膚や体毛)

水:腎のグループ(黒、耳、骨、髪)

というように対応づけられています。

 

 

古代中国の医学書では、
自然の変化と体の働きはつながっていると考えられていました。

五行色体表は、その考え方を実際の診断に役立てるための

「早見表」や「地図」のようなものだと理解するとわかりやすいでしょう。

 

 

☘️相生と相剋🍀
相生(そうせい)の働きと、

相剋(そうこく)の働きは、

五行(木・火・土・金・水)
がバランスよく働くための2つの流れです。

イメージすると、
相生は「成長させる流れ」、

相剋は「行きすぎを止めるブレーキ」です。

 

相生は、木→火→土→金→水→木という順番でつながり、
次のものを生み出しながら循環します。

たとえば「母が子どもを育てる」ように、前の要素が次の要素を支えていると考えます。

 

 

一方、相剋は木は土を抑え、土は水を抑え、水は火を抑える…というように、
強くなりすぎたものをコントロールして全体のバランスを保ちます。

 

 

 

つまり、

相生だけだと成長しすぎ、相剋だけだと抑えすぎるため、

この2つがそろうことで安定した状態が生まれます

 

 

ここで大切なのが陰陽(いんよう)という考え方です。

 

陰陽とは、反対の性質をもつもの同士が助け合いながら調和するという意味です。

 

五行のどこかが「多すぎる」「足りない」といった偏りを起こしたとき、

相生は不足を補い、相剋は過剰を抑える役割を果たします。

 

 

医学の考え方では、不足している状態(虚:きょ)は相生の流れから助け、

強すぎる状態(実:じつ)は相剋の働きで落ち着かせます

 

 

このように相生と相剋は、「体のどこでバランスが崩れているのか」を考えるための基本的なヒントになるのです。

 

 

☘️五行色体表のうち相生と相剋を使う項目🍀
陰陽五行説については知っているという人は結構いるのですが
沢山ある五行色体表の項目を
実際の臨床の場で相生・相剋の関係性を使うものについては
あまり知られていません。

 

五行色体表の様々な項目のうち

相生・相剋を“関係性として”使う項目

五行色体表のうちの五臓(+五腑)がメインで、

色・官・体・華は帰属(どの行か)を決めるセンサーとして使う方が実用的です。

 

 

「相生・相剋を“関係性として”使う項目」

直接使う項目
▶五臓(肝・心・脾・肺・腎):相生=母子(補う)、相剋=制御(抑える)を最も直接に適用。

▶五腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱 など):多くの体系で五行配当され、臓腑連関として相生・相剋の波及を読む。

 

 

「相生・相剋を間接的に使う項目」
(“どの行か”を決め、臓腑の相生・相剋に接続する)

▶感情(五志:怒・喜・思・悲(憂)・恐 など):どの臓(行)が偏っているかを立て、相剋(例:木剋土)などの推論に接続。

▶五官(目・舌・口・鼻・耳):所属行の“外候”として、母子・制御の連鎖を臓腑へ戻して読む。

▶五色(青・赤・黄・白・黒):行の見立て(どの行が目立つか)→相生/相剋の方向づけに使う補助。

▶五体/五主(筋・血脈・肌肉・皮毛・骨髄 など):慢性の偏りを行に帰属させ、母子/制御の“どこから崩れるか”の仮説に使う。

▶五華(爪・面色・唇・毛・髪 など):体表の現れから行を決め、臓腑の相生・相剋へ接続。

▶五味:味→行→臓への作用という説明枠があり、相生/相剋の補助線に使われることがある。

 

 

 

☘️日常に息づく陰陽五行🍀

陰陽五行説と言うと、とてもミステリアスな難解なイメージがあるのではないでしょうか?
でも、オカルトでもなく未知のものでもなく
特に我々日本人は、この陰陽五行説に
日常でも知らず知らずのうちに触れ合っているのです、

 


▲土俵の上の吊り屋根の四隅から下がる四色の房。黄色は土俵の色

 

 


▲鯉のぼりの上の5色の吹き流し

 


▲ひな祭りの五色の菱餅

 


▲七夕の五色の短冊

 

 


▲5神獣、麒麟、玄武、朱雀、青龍、白虎

 

 


▲神社やお寺の本殿・拝殿に飾られる五色幕(ごしきまく)」

 

 

☘️暦や占術と陰陽五行🍀

五行は医学・風水・干支・暦注・陰陽道・九星気学が陰陽五行を基礎に使われています

陰陽五行が日常で使われる代表例は、

①暦(干支・暦注):十干十二支に陰陽五行を配当し、年・月・日の性質を読む枠組み(いわゆる“えと”文化の理屈側)

②占術:四柱推命(干支と五行・陰陽で命式を読む)、九星気学(九星と方位・五行を組み合わせて吉凶を見る)、

③住環境:風水(方位・気を陰陽五行で分類し調整する)、

④伝統医学:中医学/漢方(臓腑・病機を五行の相生相剋でモデル化)、

⑤陰陽道:日本では陰陽五行思想が占術実践の核の一つになったと説明されます。

 

 

☘️まとめ🍀
陰陽五行説は、
自然や人の体を「陰陽(対立しつつ支え合う二つの性質)」と
「五行(木・火・土・金・水という五つの働き)」で説明する理論です。

五行は相生(助け合う流れ)と相剋(抑え合う関係)によって循環し、
全体のバランスを保ちます。

東洋医学では五臓や感情・色などを五行に対応させ、
体の不調を“過不足の偏り”として読み解き、
補うか抑えるかという治療方針を立てる枠組みとして活用されています。

 

 

 

 

 

参考文献

 

素問ハンドブック
五行大義
Internet Encyclopedia of Philosophy “Wuxing”
Encyclopaedia Britannica “wuxing”
Wikipedia “Wuxing (Chinese philosophy)”(循環図の概要確認)
ちゅいがくココカラ(相生・相剋が体に及ぼす影響の解説)
m3.com薬剤師コラム(五行色体表の定義と「同じ行は互いに影響」)
小太郎漢方(五行配当の実務例:肝—春—目—爪—怒 など)
Kracie Kampoful Life(相生・相克など五行関係の解説)
薬読(相生・相剋の基本関係の整理)
黒本(五行色体表のカテゴリ例:五腑・五体・五官・五華)
(五味→臓→五行の対応に触れる概説)Wikipedia TCM
国立国会図書館「日本の暦:干支(十干十二支)と陰陽五行」
李家幽竹公式「風水の前提としての陰陽五行説」
Oggi「九星気学は陰陽五行をもとにする」
SITCMブログ(中医学で五行理論を用いる概説)
国立国会図書館「日本の暦:干支(十干十二支)と陰陽五行」
Wikipedia「陰陽五行思想(陰陽道で占術に用いられた等)」
Wikipedia「Wuxingの応用分野(医学・風水等)」

 

 

 

🍀バックナンバー🍀
薬学部の大学で学生さんにお伝えしている内容です。
よろしかったらご覧ください!

vol.1 すてちゃうあるものが神生薬
vol.2 月火水木金土日どう生きる?
vol.3 春はゆるふわ2000年前の教え
vol.4 サウナで整わない人「汗と気」
vol.5 酢豚食べる?麻婆豆腐食べる?
vol.6 葛根湯はゴリマッチョ
vol.7 水2ℓ飲む?「水毒」
vol.8 不眠の漢方朝大丈夫?
vol.9 アパレルは薬?
Vol.10 知ってる?漢方の神様
vol.11 オーガニックお野菜
vol.12 夏は自信満々
vol.13 2千年前の労働注意
vol.14 ありがとうミカン
vol.15 玄米アイディア
vol.16 現代人は頭熱足寒
vol.17 気候とココロ
vol.18 梅雨が育てるメタボ
vol.19 皮膚は内蔵の鏡
vol.20 漢方の矛盾?
vol.21 体内の火と水
vol.22 万病のもと瘀血
vol.23 2千年前の格付け
vol.24 ワンワンの呼吸
vol.25 舌ストロー呼吸法
vol.26 宇宙の神秘?陰陽太極図
vol.27 あなたは人間脳?動物脳?
vol.28 秋は焦らず
vol.29 秋は白
vol.30 重陽の節句
vol.31 短期指向?長期指向?
vol.32 重陽の日秋分
vol.33 アーシングのススメ
vol.34 知ってると出来るの差
vol.35 カラダの結露にご用心
vol.36 胃を大切にする土用
vol.37 必ず陰陽に分かれる
vol.38 レストランはじめます
vol.39 冬はひきこもって
vol.40 未知との遭遇
vol.41 体内ストーブの働き
vol.42 若さは早めに
vol.43 知ってる?このポーズ
vol.44 温泉の十徳
vol.45 陰極まる冬至
vol.46 高校生さんと陳皮づくり
vol.47 水面下の炎の2026年
vol.48 健康は胃から
vol.49 シナモンは漢方か?
vol.50 病は縮んで起こる
vol.51 グレートリセット!立春
vol.52 神処方!桂枝湯
vol.53 春はイライラ木の芽どき

☘️プロフィール☘️
1968年生まれ 佐賀県伊万里市出身 くすきの杜代表. 漢方薬剤師。
Oriental Life Counselor(四柱推命/行動生態運命学/香港)
薬科大学薬学部非常勤講師
私の人生のミッションは人間の多様性に触れ世の中の陰陽バランスを探求することです。
そして毎月100名様の漢方相談の経験から東洋医学の面白さ楽しさを伝えます!

漢方薬剤師@ともや でした!
佐賀県伊万里市/暮らしと漢方のテーマパーク/くすきの杜
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