MARC PANTHER

Globe-Trotters Journal

「知ってる」と「できる」は天地の差🍀火曜日の開運漢方薬vol.34🍀

先日、社内で年に二回の消防訓練をみんなでやりました。ところが、何度もやっているのに…練習なのに…、たった今説明聞いたのに…、実践ではアタフタと焦ってしまいました。知識と実践の間には天地ほどの差があると感じました。

健康を得ることも同じかな?と思いましたので今回テーマにしました。

 

 

☘️情報・バーチャル🍀
情報を得ることに関しては便利な世の中です。

 

情報をたくさん得たり、バーチャルで体験したりすることは、
知識が増えたり、疑似的に体験した感覚を得たりできます。

 

しかし、その過程で
錯覚” や “過信”や“安心” が働き、
実際の行動・変化を妨げる弊害が出てくると言われています。

 

知っているつもり」になり、実際には理解・運用できなかったり。

仮体験で満足してしまって、実際に挑戦しようとしなかったり。

仮体験と現実との差異に気づかず、過剰な信頼を抱いて失敗したり。

 

 

こうした現象には、複数の心理メカニズムが関与しているそうです。

 

 

 

VR を用いた応用研究(治療、行動変容、学習など)は実験条件への注意が必要である

現実体験の代替とみなせるかの研究では仮体験では代替性は低い

仮想人物との対話で比較した研究では仮体験と実体験の間に “中間領域” ができてしまう など

 

つまり、仮体験が万能だと過信するのは危ない一面があるということです。

 

⚠️もちろん仮想体験の効果も沢山報告されています。
火災避難シミュレーションでにおいを加えると、
参加者の行動が被災者の実際の行動に近づく割合が高まった例もあります。
ITの進化もまた素晴らしいことなのです。

 

 

☘️沢山知っている事の注意点🍀
健康に関する情報もあふれています。

 

ダイエット法、運動法、サプリメント、食養生のコツ…
調べればいくらでも出てきます。

しかし「たくさん知っている」ことと「実際にできる」ことは別です。

 

人は知識を得ると脳が少し「達成感」を感じてしまい、

行動せずに満足してしまう傾向があるそうです。

⚠️以下、お伝えすること 決して自分を責めないでください。

情報過多による脳のクセです。
あなたが悪いわけじゃないのです。

 

 

例えば

栄養学の情報は知っているのに実際の食事は変わらない
→「糖質は控えた方がいい」と分かっていても、毎日の食卓は変わらない。

 

運動の大切さは理解しているのに体を動かさない
→動画や記事で「運動の効果」を見て満足してしまい、実際に歩く・筋トレするまでに至らない。

 

健康食品やサプリを調べるだけで安心してしまう
→「○○が免疫に良いらしい」と情報を集めても、生活習慣そのものはそのまま。

これは、筆者もそういう面が多々あります。

繰り返しお伝えします。
決して自分を責めないでくださいね。

 

 

☘️実践のコツは小さく試す🍀
健康提案において

情報過多により脳が騙されることなく

行動に移すためのコツは
小さく試す”ことです。

 

例えば

「○○が体にいいですよ」と知ったら「今夜の食事で△△を一皿だけ足してみる

「毎日30分運動」が良いと知ったら「まずは今日3分だけ伸びをしてみる」
などです。

 

そしてその小さな実践の行動を記録することです。
日記や日々のジャーナルでよいでしょう。

 

ここで注意すべき重要なポイントは、

“できなかった”ではなく“やれた”にフォーカスすることです。

 

できなかったばかりにフォーカスすると
自分を責めてどんどんイヤになってしまいます。

 

「昨日より1つ多く野菜を食べた」「10分だけ散歩できた」など、

自分の小さな成功
ベイビーステップを自分でほめて
小さな成功体験をつみあげて

行動に移していきましょう

 

 

100の情報よりも1の実践がすごく価値があることだと思います。

 

ベイビーステップでいきましょう!

 

 

参照

「説明深さの錯覚(Illusion of Explanatory Depth)」人は「理解している」と思い込むが、実際に説明したり行動に移すと理解が浅いことが露呈する(Rozenblit & Keil, 2002)。
「知識錯覚(Knowledge Illusion)」知識を得ただけで“自分はできる”と錯覚してしまい、行動が伴わなくなる(Sloman & Fernbach, 2017)。

 

 

🍀バックナンバー🍀
薬学部の大学で学生さんにお伝えしている内容です。
よろしかったらご覧ください!

vol.1 すてちゃうあるものが神生薬
vol.2 月火水木金土日どう生きる?
vol.3 春はゆるふわ2000年前の教え
vol.4 サウナで整わない人「汗と気」
vol.5 酢豚食べる?麻婆豆腐食べる?
vol.6 葛根湯はゴリマッチョ
vol.7 水2ℓ飲む?「水毒」
vol.8 不眠の漢方朝大丈夫?
vol.9 アパレルは薬?
Vol.10 知ってる?漢方の神様
vol.11 オーガニックお野菜
vol.12 夏は自信満々
vol.13 2千年前の労働注意
vol.14 ありがとうミカン
vol.15 玄米アイディア
vol.16 現代人は頭熱足寒
vol.17 気候とココロ
vol.18 梅雨が育てるメタボ
vol.19 皮膚は内蔵の鏡
vol.20 漢方の矛盾?
vol.21 体内の火と水
vol.22 万病のもと瘀血
vol.23 2千年前の格付け
vol.24 ワンワンの呼吸
vol.25 舌ストロー呼吸法
vol.26 宇宙の神秘?陰陽太極図
vol.27 あなたは人間脳?動物脳?
vol.28 秋は焦らず
vol.29 秋は白
vol.30 重陽の節句
vol.31 短期指向?長期指向?
vol.32 重陽の日秋分
vol.33 アーシングのススメ

 

 

☘️プロフィール☘️
1968年生まれ 佐賀県伊万里市出身 くすきの杜代表. 漢方薬剤師。
Oriental Life Counselor(四柱推命/行動生態運命学/香港)
薬科大学薬学部非常勤講師
私の人生のミッションは人間の多様性に触れ世の中の陰陽バランスを探求することです。
そして毎月100名様の漢方相談の経験から東洋医学の面白さ楽しさを伝えます!

漢方薬剤師@ともや でした!
佐賀県伊万里市/暮らしと漢方のテーマパーク/くすきの杜
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