あなたの身体の中の働きを、ストーブの上で熱するヤカンの水だと考えてください。

あなたの体内のストーブの働きは、「ストーブの火が弱くてヤカンの水があったまらない」

それとも「ストーブの火が強すぎてヤカンの水が蒸発している」

どちらのイメージを持たれるでしょうか？

 

 

 

 

☘️腎の働き🍀

東洋医学では「腎」は

腎臓のことだけではなく、

内分泌系、生殖器系、免疫系など

人が元気でいるための源と考えます。

場所は、へその奥のあたり。

そこに生命のエネルギー源である「精」（腎精）を生み出し

蓄え、さらに水分と熱のバランスを保つ中心

と考えられています。

 

 

これを「ストーブの火」と「ヤカンの水」で例えると、

とても分かりやすくなります。

ストーブとヤカンの水で
腎陽虚（じんようきょ）と
腎陰虚（じんいんきょ）

という状態を感覚的に理解してみましょう。

 

 

 

☘️腎陽虚とは？🍀

腎陽虚（じんようきょ）とは

ストーブの火が弱い状態のイメージです。

ストーブの火（＝腎陽）が弱いため…

ヤカンの水が温まらず、ずっとぬるいままの状態です。

 

 

実際の 身体の反応としては

▶からだが冷える（特に下半身）

▶やる気がでない　気力がない

▶トイレが近い（特に夜間）

▶むくみやすい（水が温まらないため循環が弱い）

などなど

 

腎陽は　火の性質（命門の火）

あたためる　機能促進する働きです。

 

 

☘️腎陽虚の養生🍀
まず第一に冷え対策です。身体を冷やすものや習慣を控え

お風呂にゆっくりとつかるなど温める習慣を心がけましょう。

無理をせず適度に休養することも大切です。

カラダを温め、腎の働きを補う

羊肉やえび、にら、くるみ、栗などの食材をとりましょう。

 

 

 

一方、それに対して…

 

☘️腎陰虚とは？🍀
腎陰虚（じんいんきょ）とは
ヤカンの水が足りない状態のイメージです。

 

 

ヤカンの中の水（＝腎陰）が少ない。
水が減っているのにストーブの火は普通に燃えているので…
ヤカンが空焚き、オーバーヒート状態です。

 

 

 

実際の身体の反応としては

▶からだがカサカサ

▶口や喉が乾く

▶のぼせる。

▶成長が遅い

などなど

 

 

腎陰は、水の性質（命門の水）

うるおす　育てる　働きです

 

 

🌿腎陰虚の養生🌿

まずは、睡眠時間をきちんと確保することが最も重要です。

体内時計が狂わないよう規則正しい生活をしましょう。

その上で

牡蠣やレンコン、卵、梨、桃といったうるおい食材を心がけましょう。

 

 

⚠️食材はバランスよく摂りましょう

 

☘️まとめ🍀
東洋医学では、腎の働きは

 

腎陽（じんよう＝火）あたためる　機能促進する働き

腎陰（じんいん＝水）うるおす　育てる働き

この2つのバランスで成り立っています。

 

 

▶腎陽虚　は火力不足

▶腎陰虚　は水不不足

 

 

水と火のバランスが崩れると、
身体の温度調節・水の巡り・エネルギー生成がうまくいかなくなり、
さまざまな不調が現れます。

 

世の中は全て陰陽がバランスをとっています。

人間の身体も陰陽でバランスをとっています。

自分の心と身体の陰陽バランスを中庸にととのえていきましょう。

 

 

🍀バックナンバー🍀
薬学部の大学で学生さんにお伝えしている内容です。
よろしかったらご覧ください！

vol.１　すてちゃうあるものが神生薬
vol.２　月火水木金土日どう生きる？
vol.３　春はゆるふわ2000年前の教え
vol.４　サウナで整わない人「汗と気」
vol.５　酢豚食べる？麻婆豆腐食べる？
vol.６　葛根湯はゴリマッチョ
vol.７　水２ℓ飲む？「水毒」
vol.８　不眠の漢方朝大丈夫？
vol.９　アパレルは薬？
Vol.10　知ってる？漢方の神様
vol.11　ｵｰｶﾞﾆｯｸお野菜
vol.12　夏は自信満々
vol.13　２千年前の労働注意
vol.14　ありがとうミカン
vol.15　玄米アイディア
vol.16　現代人は頭熱足寒
vol.17　気候とココロ
vol.18　梅雨が育てるメタボ
vol.19　皮膚は内蔵の鏡
vol.20　漢方の矛盾？
vol.21　体内の火と水
vol.22　万病のもと瘀血
vol.23　２千年前の格付け
vol.24　ワンワンの呼吸
vol.25　舌ストロー呼吸法
vol.26　宇宙の神秘？陰陽太極図
vol.27　あなたは人間脳？動物脳？
vol.28　秋は焦らず
vol.29　秋は白
vol.30　重陽の節句
vol.31　短期指向？長期指向？
vol.32　重陽の日秋分
vol.33　ｱｰｼﾝｸﾞのススメ
vol.34　知ってると出来るの差
vol.35　カラダの結露にご用心
vol.36　胃を大切にする土用
vol.37　必ず陰陽に分かれる
vol.38　レストランはじめます
vol.39　冬はひきこもって
vol.40　未知との遭遇

 

 

☘️プロフィール☘️
1968年生まれ　佐賀県伊万里市出身　くすきの杜代表. 漢方薬剤師。
Oriental Life Counselor(四柱推命/行動生態運命学/香港)
薬科大学薬学部非常勤講師
私の人生のミッションは人間の多様性に触れ世の中の陰陽バランスを探求することです。
そして毎月１００名様の漢方相談の経験から東洋医学の面白さ楽しさを伝えます！

漢方薬剤師＠ともや　でした！
佐賀県伊万里市／暮らしと漢方のテーマパーク／くすきの杜
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